ゴルフ会員権を相続した場合の相続税評価額の計算方法について

相続

ゴルフ会員権の定義とその主な種類

ゴルフ会員権の定義、取得することで得られるメリット

ゴルフ会員権とは、会員制のゴルフ場の利用権(権利)のことです。

ゴルフ会員権を取得することで会員は次のようなメリットを享受できます。

①ビジター(非会員)に比べ割安料金でプレーが可能
②会員優先枠での予約が可能
③クラブ競技会等への参加資格を得られる

ゴルフ会員権の種類

ゴルフ会員権にはいくつかの種類が存在します。

主なタイプとして預託会員制、株主会員制、プレー権会員制があります。

それぞれについて以下解説致します。

①預託会員制のゴルフ会員権

一定の金額をゴルフ場経営会社に預けて会員となる方式で、ゴルフ場経営会社は会員の預託金を元手にゴルフ場を造り運営します。

預託金は一定期間無利子で据え置かれますが、退会時に預託金の返還請求ができます。

日本のゴルフ場の大半がこの預託会員制のゴルフ会員権を採用しています。

②株主会員制のゴルフ会員権

株主として一定金額を出資し、ゴルフ場経営会社の株主、会員となり施設利用権を取得する制度です。

クラブが解散となった時には持株比率に応じて、残余財産を請求出来る権利があります。
資産と権利が明確であるため評価が高いゴルフ会員権です。

③プレー権会員制のゴルフ会員権

預託金の拠出や株主として出資が不要な会員権で、プレー権ともいいます。

法的整理や競売、経営交代などで預託金の回収不能となった際に、継続会員などに対して無償に近い形でプレー会員権を発行したゴルフ場等に当該制度があったりします。

それ以外にも、最近ではプレー権のみの会員権を募集するゴルフ場も増えてきています。

プレー権会員権は無額面の証券が発行され、会員の権利には「預託金返還請求権」がなく、入会金のみ募集となっています。

手頃な価格でメンバーになれる反面、換金性に乏しい特徴があります。

ゴルフ会員権の相続税評価額の計算方法

ゴルフ会員権は、取引相場の有無により相続税評価額の計算方法が異なります。

なお、株式の所有を必要とせず、譲渡ができず、返還を受けることができる預託金がなく、ゴルフ場施設を単にプレーすることができるだけのゴルフ会員権については評価額は0となります。

取引相場のあるゴルフ会員権

課税時期における通常の取引価格の70%により評価します。

売り価格と買い価格を平均し、複数ある場合には一番安い相場で評価します。

ゴルフ会員権の取引相場を確認する方法として次のような方法があります。

①ゴルフ会員権の取引業者に確認
②取引業者が掲載するHPで確認
③ゴルフ場に直接確認

ゴルフ会員権の売買なら【日本ゴルフ同友会】

取引相場のないゴルフ会員権

取引相場のないゴルフ会員権については、会員権の種類に応じて評価します。

会員権の種類評価方法備考
①預託会員制預託額①返還を受けることができる金額

※一定期間経過した後に返還される場合には返還日までの
期間に応ずる基準年利率による複利現価の額
②株主会員制株式の額②取引相場のない株式の評価方法の定めにより評価
①と②の併用預託額+株式の額①と②の合計