雑損控除-被災した資産がある場合の救済措置

所得税

豊橋の税理士 提中です
先日2日の大雨はひどかったですね。
普段テレビでしか見ないような光景が目の前で起こり大変ショックを受けました。
車が立ち往生し、そのまま車が廃車になった方も多くおられるようです。

今回は災害等により資産に損害を受けた場合の救済措置である雑損控除について触れたいと思います。
適用を受けられるような事態には決して遭遇したくはありませんが遭遇したときはしっかりと適用を受けましょう。

概要及び控除額

災害、盗難、横領により、資産に損害が生じた際に所得控除を受けることができる制度となります。
控除額は(1)と(2)のいずれか多い方の金額となります。

(1) (損害金額(注1)+災害等関連支出の金額-保険金等の額)-(総所得金額等)×10%
(2) (災害関連支出の金額-保険金等の額)-5万円

(注1)損害を受けた時の直前におけるその資産の時価を基にして計算した損害の額です。損害を受けた
資産が減価償却資産である場合には、その資産の取得価額から非業務用資産として計算した減
価償却費累積額相当額を控除した金額を基礎として損害金額を計算することもできます。
(注2)今年控除しきれなかった金額は翌年以降最大3年間に渡って繰り越すことができます。

適用要件

①所有者の要件
 損害を受けた方が次のいずれかに該当する必要があります。

納税者本人要件なし
配偶者・親族納税者本人と生計を一にしており、かつ総所得金額等が48万円以下

②資産の要件
 損害を受けた資産が次のいずれにも該当しない必要があります。
 損害を受けた資産が車であると仮定すると下記のようなイメージになります。

棚卸資産販売用資産(個人カーディーラーが所有する販売用の車)
事業用固定資産事業目的で使用している資産(個人事業で使用している商用車)
生活に通常必要でない資産(※)高級スポーツカー

(※)別荘など趣味、娯楽、保養または鑑賞の目的で保有する不動産(平成26年4月1日以後は同じ目的で保有する不動産以外の資産(ゴルフ会員権など)も含まれます。)や貴金属(製品)や書画、骨董など1個または1組の価額が30万円超のものなどが該当

③損害の要件
 次のいずれかにより損害を受けている必要があります。
 今回の豪雨による損害は(1)の風水害に該当するものと考えます。

(1)震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
(2)火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
(3)害虫などの生物による異常な災害
(4)盗難
(5)横領

④申告要件
 確定申告書に雑損控除に関する事項を記載するとともに、災害等に関連したやむを得ない支出の金額 
 の領収を証する書類を添付するか、提示することが必要です。会社員の方は基本的には毎年年末調整
 で所得税の税額が確定するため確定申告をされていない方が大半かと思います。しかし、雑損控除の 
適用を受ける場合には確定申告が必要となりますのでご注意下さい。