豊橋の税理士 提中です。
日本経済新聞から「事業承継後押し、税優遇申請期限延長へ 政府・与党」という記事が出ていました。
ジャニーズ事務所が適用していたことでも世間の話題を集めた「特例事業承継税制」を政策面から
後押しするという内容の記事になります。
本日はその記事内容について簡単に要約します。
特例事業承継税制の全体像については記事にまとめております。
こちらもよろしければご一読下さい。
特例事業承継税制-非上場株式等にかかる贈与税・相続税を全額納税猶予できる制度があります。
記事内容の抜粋
① 政府・与党は総合経済対策において、事業承継を後押しする税制優遇の特例措置(=特例事業承継税制)について、2023年3月までとしていた特例承継計画の提出期限を延長することを明記。
コロナ前は3400件超の申請実績があったが、2020年以降は2600~2800程度の実績に留まっていたことを受けての対応。
② 経済産業省からは3年の延長案が出ており、詳細は12月の与党税制改正大綱で決定する。
③ 財務省としては計画の提出期限を大幅に伸ばすと承継時期が先送りされかねないとの理由により
延長幅は1年程度が適切であるとの考え。
④特例承継計画の提出期限を延長するものであり、特例措置の申請期限そのものを延長するものではない。
⇒2027年12月31日までに行った贈与もしくは発生した相続についてのみ適用可能という方針に変更はなし。
記事を受けての個人的な印象
元々、特例承継計画の提出期限は令和5年3月31日でした。
それが令和4年度の税制改正により令和6年3月31日までと、1年間延長になりました。
そして今回また提出期限が延長されようとしている。
マイナポイントに絡むマイナンバーカードの度重なる申請期限延長が脳裏をよぎりました。
あの時は駆け込みで申請を上げる方が多く、窓口もサーバーにも負荷がかかっていました。
延長されるからといってそれに安住するのではなく、後継者が具体的に決まっている会社については
早め早めに対応していくことが良いと思います。
特例承継計画は期限内に提出しているという事実が最も重要であり、中身についてはとやかく言われる
ことはありません。出すだけならコストも多くはかからないので、とりあえずは後継者候補の名前を
書いて出して置き、後継者が正式に別の方になったときには変更申請を上げるといった対応で良いと
個人的には考えております。
後継者が見つからない場合はどうすべきか
後継者がどうにも見つからない。後継者候補はいるが事業を引き継いでくれるかどうかが不透明な場合には、第三者への売却も想定し、内部承継と同時並行で外部承継の検討を進めていくことが重要です。
相続発生時に納税資金が足りず不動産を売却しようとすると足元を見られます。
事業も一緒で急にM&Aで売却を行おうとすると時間の猶予がないことから不当な価格での売却を
余儀なくされるリスクがあります。
下記のM&ADXという会社は着手金は不要、全国対応可能、経験豊富な専門家をそろえたM&A専門家集団です。
メンバーを見ますと、私の前職・前々職時代にスキルが高く周りからの評価も上々であった方が何人か在籍しているようでした。
資料を取り寄せ確認されるのも良いかと思います。