弥生会計から「弥生のかんたん税理士相談」という新しいサービスがリリースされましたので、その概要、税理士として感じるメリット、デメリットをブログにまとめます。
弥生のかんたん税理士相談のサービス概要
サービス内容
弥生PAP会員に登録している会計事務所に対して、無料かつ匿名で税務・会計・弥生製品の操作方法の相談ができるサービスとなります。
他社の類似サービスとの違い・利用するメリット
他社でも似たようなサービスは既に提供されております。
そんな中で、弥生のサービスを使うメリットはどこにあるのでしょうか。
①利用にあたって事前登録が不要なので気軽に始められる
事前登録が不要で手軽に質問投稿ができる点が1つ目のメリットとなります。
税理士紹介会社である税理士ドットコムが提供する「みんなの税務相談」などでは、投稿済の質問の閲覧は事前登録なしで行えますが、自身が質問を投稿する場合には事前登録が必要になります。
この事前登録した情報は、税理士斡旋の要望確認のための連絡目的に使用されるのではないかと想像します。
その点、弥生のかんたん税理士相談は事前登録が不要であるため、不要な電話営業を避けることができます。
②弥生に精通した税理士から回答を受けることができる
質問を投稿すると、弥生とパートナーシップを結んでいる会計事務所から回答があります。
そのため、会計や税務に限らず、弥生の操作方法や効率の良い設定方法を質問することができます。
反対にデメリットはどこにあるか
①参加している税理士の絶対数が圧倒的に少ない
新しく始まったサービスということもあり、質問者に積極的に回答している会計事務所の数は非常に限られているのが現状です。
回答する税理士が少ないことがうかがえるエピソードとしては、少し意識して多く回答をするだけで会計事務所ランキングの上位に食い込むことができるものがあります。
私は一日5件くらいを目安に回答することを意識しているのですが、回答する税理士が少ないので、全国を対象としたランキングで1位に選ばれています。
都道府県を私の事務所がある愛知県に絞ると、ランキングには私の事務所しか表示されません。
つまり愛知県で質問への回答をした税理士事務所は私以外にはないことになります。
なので、質問をしても税理士から回答がないことが今後増えてくるように思われます。
現在は質問357件に対して、未回答は45件となっております。
②サービスが存続するかどうか
弥生のサービスに限らずですが、税理士が質問に回答する理由は営業活動の一環です。
相談者の質問に親身に回答してランキングを上げたい。
ランキングを見た納税者から問い合わせをいただきたい。
そして最終的には顧問先にしたい。
私も含め、そんな理由から税理士は質問者への回答をしています。
質問に回答するだけでは税理士側にメリットはないです。
せいぜい納税者の悩みの解決に貢献できたという充実感を得られるくらいです。
私も頑張って対応していますが今のところ営業面のメリットは享受できていません。
4月一杯は積極的に回答をしていき、反応がなければこのサービスの利用からは撤退しようと考えています。
そんな考えをもった税理士が増えてくれば、サービスが継続していくかどうかに影響が後々及ぶのではないかと考えます。